高機能住宅のメリット・デメリットとは?快適に長く住めるエコな住宅
公開日:2023/06/29 最終更新日:2024/04/04
住宅を建てるなら、「安全で快適に長く暮らせる家がいい」という人も多いのではないでしょうか。そのような人におすすめしたいのが、さまざま性能に優れた高機能住宅です。高機能住宅には耐震性が高いなど多くのメリットがありますが、高機能ゆえのデメリットもあります。そこで今回は、高機能住宅のメリット・デメリットについて解説します。
高機能住宅ってどんなもの?
高機能住宅とは、住み心地のよさや安全性を高めるために工夫された住宅のことです。しかし、明確な定義や基準はありません。ここでは、高機能住宅における代表的な性能を解説します。
断熱性
断熱性とは、外気を室内に入れないように遮断する能力を示すものです。断熱性が高ければ、住宅内の温度が外気温に大きく左右されないため、快適な室温を保つことができます。
断熱性能は、室内の熱がどのくらい外に逃げるかを数値化した「UA値(外皮平均熱貫流率)」で表され、数値が低いほど断熱性が高くなります。
気密性
気密性とは、空気など気体がもれない能力を示すものです。
住宅における気密性とは、「どれだけ隙間をなくし、外と室内の空気の出入りを少なくするか」を指し、気密性の高い家とは隙間がない家を意味します。
気密性が高いと室内の空気がもれにくく、外の空気が入りにくいため、季節を問わず快適に過ごせるのです。
気密性能は「C値(隙間相当面積)」で表され、数値が低いほど気密性が高くなります。
耐震性
耐震性とは、建物が地震の揺れにたえる能力のことです。耐震性が高いほど、地震や台風などの災害に強い安全な家といえます。
高性能住宅をつくるうえで、耐震性は断熱性や気密性などと並んで欠かせないものです。耐震性能は、地震に対する建物の強度を示す指標となる「耐震等級1~3」で表され、等級が高いほど地震に強いことを示しています。
耐久性
耐久性とは、住宅を長持ちさせる能力のことです。耐久性に優れた建材や工法を選び、住宅の寿命を延ばすことで、長く住み続けることができます。
耐久性能は、建物の劣化対策がどのくらい行われているかを指標とした「劣化対策等級1~3」で表され、等級が高いほど耐久性が高いという意味になります。
省エネ性
省エネ性とは、エネルギーを効率よく使う能力のことです。断熱性や気密性が高い高機能住宅は必然的に省エネ性も高くなり、光熱費が抑えられるなどのメリットがあります。
省エネ性は、建築物省エネルギー表示制度による「BELS(ベルス)」で表され、性能に応じて5段階の星マークで表示されます。
高機能住宅を建てるメリット
安全で快適に過ごせるといわれる高機能住宅ですが、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、高機能住宅を建てるメリットについて解説します。
一年を通して快適に過ごせる
高機能住宅の特徴は、空気の流通と熱の伝わりを遮断することです。外部の温度変化の影響を受けにくいので、夏の暑さも冬の寒さも住宅内に伝わりにくいというメリットがあります。
そのため夏は涼しく冬は暖かく、一年を通して快適に過ごせます。
ヒートショックのリスクを軽減できる
ヒートショックのリスクを軽減できることも、高機能住宅を建てるメリットといえるでしょう。
ヒートショックとは、急激な温度変化が原因で血圧や脈拍が大きく変動することです。場合によっては、心臓発作や心筋梗塞を引き起こすリスクもあります。
高機能住宅は外気の影響を受けにくく、住宅内の温度を一定に保てるので、ヒートショックのリスクが格段に下がります。
光熱費を抑えられる
冷暖房などの光熱費を抑えられることも、高機能住宅を建てるメリットです。
高機能住宅は、外からの空気の侵入を防ぐだけでなく、室内の空気を外に逃がしません。そのため、冷暖房を効率よく利用できるので、光熱費を抑えられます。
また、一般的な住宅と比較すると、高機能住宅は冷暖房のために使うエネルギーも少ないため、環境にやさしく省エネにつながります。
防音効果が高い
防音効果が高いことも高機能住宅を建てるメリットです。
気密性が高く壁に隙間がない高機能住宅では、電車や車など外の騒音が聞こえにくいので、家の中を静かな状態に保てます。
しかも、高機能住宅は遮音性も高く室内の音がもれにくいという特徴もあります。
災害に強く長持ちする
高機能住宅の大きなメリットは、災害に強いことです。住宅の耐震性と耐久性を高めることで、災害時の被害を最小限に抑えます。
加えて、高品質な資材を使った高機能住宅は、メンテナンスの手間も少なく長持ちです。高品質で寿命が長い家は、安心して長く住み続けられるだけでなく、資産価値も高めます。
高機能住宅を建てるデメリット
高機能住宅には多くのメリットがありますが、デメリットがないわけではありません。ここでは、注意しておきたい高性能住宅のデメリットについて解説します。
建築費用が高くつく
高機能な家にするためには、断熱材をはじめとした高品質な資材が必要になるほか、設計や工法にも高い技術力が不可欠です。そのため、高機能住宅は、一般的な住宅よりも建築費用が高くなります。
断熱材の種類によっては、価格が2倍以上違うものもあり、高い性能を求めるほど費用がかかるので注意が必要です。
しかし、初期費用が高くなっても高機能住宅なら、光熱費やメンテナンス費用などを抑えられるので、将来的には元をとれる可能性が高いでしょう。
また、長期優良住宅やZEH住宅などの条件を満たせば、国や自治体が設ける税の優遇処置や補助金制度を利用できます。
熱や空気がこもりやすい
高断熱・高気密の高機能住宅の特徴は、空気を逃がさずに室内にとどめてくれることです。熱や空気がこもりやすいので、気をつけないと夏場は室内が暑くなります。
夏の熱気対策としては冷房を活用するのはもちろん、窓にすだれをかけて日射を入れない、風通しをよくして熱を逃がすなどの工夫が必要です。
内部結露が発生する可能性がある
高機能住宅は高断熱・高気密であるため、壁や床、天井の内部で結露が発生する可能性があります。
断熱材の隙間から入り込んだ冷たい空気が、断熱材の内部の暖かい空気に触れると結露し、住宅の柱や土台を腐らせる原因となります。
内部結露を防ぐためには、断熱材設置の施工実績がある建築業者を選ぶようにしましょう。
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まとめ
断熱性、気密性、耐震性、耐久性、省エネ性が高い高機能住宅は、安全性に優れ長く住み続けられる住宅です。夏は涼しく、冬は暖かい快適な暮らしを実現できるほか、光熱費やメンテナンス費用などランニングコストも抑えられます。
しかし、高機能住宅には明確な定義や基準がありません。建築会社によっても基準が異なるので、高機能住宅を建てる際には性能を指標で確認しておくことが大切です。新築時だけでなく、リノベーションでも断熱性や耐震性などの性能を高められるので、高機能住宅に興味がある方は専門家に相談してみましょう。
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引用元:https://sml-support.com/lp
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