【建売住宅・注文住宅】どちらを選ぶべきなのか?価格差やメリットデメリットで徹底比較!

公開日:2024/10/04

一戸建てのマイホームを購入したいと思ったものの、建売住宅か注文住宅かの選択で悩む方は少なくありません。どちらにも違ったよさがありますが、費用や入居スケジュールなどは大きく異なるため、初めの段階で判断することをおすすめします。

そこで今回は、建売住宅と注文住宅との価格差やそれぞれのメリットとデメリットを紹介していきます。迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

建売住宅とは?

建売住宅とは、土地に建物が建った状態で販売されている一戸建て住宅のことです。一般的には事前に決められた設計プランに沿って建築されます。

中には完成前に販売されるものもあり、設備や仕様などをオプション追加できるケースもあります。ただし、規格やコスト面などの観点から自由度は低いといえるでしょう

また、建売住宅の特徴としては、広い土地に同じ仕様の住宅がいくつか建てられていることがほとんどです。小規模なものから大規模なものまでさまざまですが、大規模な開発の場合には道路計画や植栽なども含めて統一感のある仕上がりが魅力的です。しかし、区画内の住宅は外観が類似しているので、デザインにこだわりたいという方にはあまりおすすめできません。

建売住宅は分譲一戸建てとも呼ばれることがあります。不動産を取り扱うハウスメーカーや不動産会社によっては異なる名称で呼ばれるのです。基本的には、大手ハウスメーカーやデベロッパーが手掛けた住宅は「分譲一戸建て」中小ハウスメーカーのものは「建売住宅」と呼ばれます。

注文住宅とは?

注文住宅とは、ハウスメーカーや工務店、設計事務所などに設計から依頼して、一から建てる一戸建て住宅のことです。建売住宅と比べて、間取りやデザイン、内装、外装、設備などの自由度が高い点が特徴的です

設計方法は大きく分けて「フルオーダータイプ」「セミオーダータイプ」「規格住宅」の3種類があります。フルオーダータイプは、細かい部分まですべての仕様を施主が決定する設計方法です。

セミオーダータイプは、メーカーが取り扱っている仕様の中から選択できるものです。また、規格住宅とは、あらかじめ決まった間取りとデザインを選択した上で、制約の範囲内で希望を叶えられる住宅のことを指します。なるべく費用を抑えたいという場合には、セミオーダータイプもしくは規格住宅がおすすめです。

なお、注文住宅は、土地を所有しているかどうかで家づくりのプロセスが大きく異なります。相続した土地を所有しているなどの場合には住宅の設計からスタートしますが、そうでない場合には土地を購入するところから始めなければなりません

また、土地の形や広さによっては、希望に沿った設計が難しいこともあります。スムーズに家づくりを進めたいという方は、土地探しからトータルサポートしてくれる住宅メーカーを選ぶとよいでしょう。

建売住宅と注文住宅の価格差

建売住宅と注文住宅との価格差が気になる方も多いことでしょう。2020年に住宅金融支援機構が行った「フラット35利用者調査」の結果によると、建売住宅にかかる平均費用は3,495万円、土地を含めた注文住宅にかかる平均費用は4,397万円となっています。つまり、購入にかかるトータルコストは、建売住宅のほうが安いことがわかります。

その理由としては、建売住宅の方が効率よく設計・施工できることが挙げられます。建売住宅の場合、土地や建材を一括で仕入れることができ、打ち合わせにかかる人件費を削減できることから、家づくりにかかるコストを抑えられると考えられます。

なお、建売住宅の方が安いからと言って、必ずしも品質やグレードが劣るということはありません。住宅施工に関する厳格な決まりに沿って建てられているため、品質面に大きな差が生じる心配は不要です。

建売住宅のメリット

建売住宅のメリットは、スピーディーに入居できる点や価格の安さが挙げられます。ここでは、具体的にその特徴を小見出しごとに見ていきましょう。

すぐに新生活が始められる

建売住宅の最大の魅力は、なんといってもスピーディーに入居できることです。入居までの流れは住宅メーカーや不動産会社によって異なりますが、契約を結ぶとすぐに新居での生活をスタートできます。住宅ローンを借りて購入する場合でも、1~2か月ほどで入居できると見てよいでしょう。とくに、子どもの入学や転勤などで急な引っ越しが必要な方にとって、大きなメリットとなります。

価格が安くコストパフォーマンスがよい

もうひとつのメリットは価格の安さです。「建売住宅は安い分、品質が劣るのでは?」と心配する方もいるかもしれませんが、実際にはそうではありません。建売住宅は、ある程度決まった規格で建てられるため、建築資材を大量にまとめて購入でき、その結果、仕入れコストを抑えることができます。さらに、同じ資材を複数の住宅で共有することで余剰材料が発生しにくく、無駄を減らすことでコストカットが可能となります。これらの理由から、建売住宅はコストパフォーマンスに優れ、割安な価格で購入できるのです。

建売住宅のデメリット

建売住宅にはさまざまなメリットがある一方で、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。以下に、具体的なデメリットを小見出しごとに見ていきましょう。

設計の自由度が低い

建売住宅の主なデメリットのひとつは、設計の自由度が低いことです。建売住宅は、多くの人に受け入れられるように、あらかじめ決まったデザインや間取りが採用されるため、個性的なデザインを望む方には不向きかもしれません。スタンダードな設計は売却時に有利な場合もありますが、自分のこだわりを反映させる余地は限られています。

間取りや設備の変更が難しい

建売住宅は、完成済みの住宅やすでに建設が始まっている状態で購入することが一般的です。そのため、間取りや設備の変更には制約があります。理想の住まいに合わせて仕様変更を行いたい場合、追加の費用が発生したり、工事に時間がかかる可能性が高くなります。このような変更を行うと、建売住宅ならではの「スピーディーな入居」という大きなメリットを享受できないケースもあるため、注意が必要です。

注文住宅のメリット

注文住宅には、建売住宅とは異なる魅力があります。その最大のメリットは、土地や住宅の細部に至るまで、希望通りにこだわりを反映させられる点です。ここでは、その具体的なメリットを見ていきましょう。

自由度の高い設計が可能

注文住宅の最大の魅力は、一から設計することで、自由度の高い家づくりが実現できることです。たとえば、開放感のある吹き抜けリビングや趣味を楽しむためのインナーガレージ、広々とした収納スペースなど、家族のライフスタイルに合わせた間取りが可能です。建売住宅は一般的に子ども2人を想定して設計されていますが、注文住宅では子どもの人数や将来の家族構成に合わせて、部屋の数や広さを自由に決めることができます。

建材やデザインを自分好みに選べる

注文住宅では、家の内装や外装のデザインも自由にカスタマイズできます。床材や壁紙の色、キッチンやバスルームの設備など、細かい部分まで自分好みのものを選ぶことができるため、より個性的で理想的な住まいを実現できます。

注文住宅のデメリット

注文住宅は自由度が高く、理想の家を実現できる一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、注文住宅ならではのデメリットを詳しく見ていきましょう。

打ち合わせに手間と時間がかかる

注文住宅の最大のデメリットは、打ち合わせに時間と手間がかかる点です。建具や建材、間取りなど、細部にいたるまで自分で選ぶ必要があるため、選択肢が多い分、決定までに悩むことが多くなります。とくに、家づくりが初めての方にとっては、住宅に関する知識が少ないため、何を基準に選べばよいのか迷う場面が多いでしょう。

入居までの時間がかかる

もうひとつのデメリットは、入居までに時間がかかることです。注文住宅では、最初の打ち合わせから工事契約までに1~3か月、さらに建築には2~6か月ほどかかります。これに加えて、土地探しから始める場合にはさらに時間が必要です。

まとめ

今回は、建売住宅と注文住宅の違いを解説しました。一戸建てのマイホームを購入したいと思ったものの「建売住宅にするか、注文住宅にするか」判断に悩む方は少なくありません。

購入価格で比較すると建売住宅の方が安いことがほとんどですが、その反面デメリットも存在するため、それぞれ把握した上で選択するようにしましょう。建売住宅は完成後に販売されることが多いため、すぐに入居できる点が魅力的です。

一方、注文住宅は入居までに時間がかかりますが、間取りや設備などを希望に合わせて自由に選ぶことができます。家づくりに後悔しないためには、マイホームの優先事項を洗い出して、ニーズに合ったほうを選ぶとよいでしょう。

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