断熱リフォームの種類や費用、工期は?断熱リフォームで快適な暮らしを!
公開日:2024/03/26 最終更新日:2024/04/04
断熱リフォームとは、建物の床や壁、天井に断熱材を入れることで、住宅の断熱性を高めるリフォームのことです。断熱リフォームを施すことで、家全体の熱の逃げ場を無くすことができるので、冷暖房を効率的に効かせることができるようになります。
家の中の暑さ・寒さに悩んでいる方におすすめのリフォームです。そこで今回は、断熱リフォームの種類や費用、工期についてくわしく解説します。
断熱リフォームとは
住まいの暑さや寒さに悩んでいる方は少なくありません。実は、日本の住宅の92%は、断熱性が不十分とされています。断熱性能が不足していると、健康にも悪い影響を及ぼします。
日本の住宅は、32%が昭和55年以前に建てられています。省エネルギー基準が制定される前に建てられた住宅は無断熱なので、外気の暑さや寒さの影響を受けます。
また、昭和55年以降に建てられた住宅についても十分な断熱性があるとは言えません。断熱が不足している住宅は、冬場にヒートショックのリスクがあります。
さらに、夏は熱中症にかかる危険性があります。そこで、建物の床・壁・天井に断熱材を入れるなどの断熱リフォームを行うことで、これらのリスクを低減できます。
室温が外気温の影響を受けにくくなるので、一年を通して快適な住環境を実現します。また、効率よく冷暖房を効かせることができるようになるので、光熱費の削減にもつながります。
断熱リフォームの種類
断熱リフォームには、大きく分けて「外断熱工法」「内断熱工法」「付加断熱工法」の3種類があります。それぞれくわしく解説します。
外断熱工法
外断熱工法とは、建物の外側に断熱材を施すリフォームのことです。外断熱工法は、建物の外側から工事を行うので、建物内部では普段通りの生活を送ることができます。
ただし、断熱材には厚みがあるので、外壁が外側に出るというデメリットがあります。断熱材の厚みは3~6㎝ほどですが、狭小地の場合は注意しましょう。また、内断熱工法と比べて断熱材が高価になりやすいことがあります。
内断熱工法
建物の壁には、柱がある分の空間が存在します。内断熱工法は、その空間を活用して断熱材を充填します。
内断熱工法は、室内で工事を行うので足場を組む必要がありません。さらに、外断熱工法と違って外壁面が外側に出ない点もメリットと言えます。
ただし、室内の壁材を剥がして施工するため、工事中は生活ができない可能性があります。その際、家具の移動が必要になることもあります。
付加断熱工法
外断熱と内断熱の両方を施工するリフォームを付加断熱工法と呼びます。付加断熱工法を施すことで、新築並みあるいはそれ以上の断熱性を手に入れることができます。
断熱リフォームにかかる費用
断熱リフォームにかかる費用は、物件の種類によって大きく異なります。一戸建て住宅とマンションのそれぞれの目安を紹介します。
一戸建て住宅の場合
一戸建て住宅の場合、外断熱工法と内断熱工法のどちらも選択することができます。また、施工場所についても壁や床、あるいは窓など、ニーズに合わせて選択可能です。
リビングのみの工事であれば20万円~となっています。一方で、家全体に断熱加工を行う場合、その10倍から20倍かかるケースもあります。
マンションの場合
マンションの場合、一戸建てと違って工法が制限されます。足場を組む必要のある外断熱工法は難しいので、内断熱工法が選択されることがほとんどです。
また、マンションのリフォームは、部屋の位置によって工事範囲が異なります。上下階と両隣に部屋がある場合は、窓のある外壁面と玄関ドアのある壁のみ施工することができます。
しかし、最上階の場合は天井面にも施工する必要があるので、工事面積が増えます。角部屋も同様に外気に面する壁面積が多いので、その分工事費用がかかります。
中住戸の外壁リフォームの相場は40~50万円ほどですが、最上階や角部屋はさらに予算が必要になることもあります。
断熱リフォームができる場所ごとの費用・工期
断熱リフォームは、壁面・床面・開口部・天井面の4か所に工事を行うことができます。場所ごとの費用や工期を解説します。
壁面
一戸建て住宅の場合、床や天井よりも壁面積が多いので、その分室内の熱が壁から逃げてしまいます。内壁に外壁リフォームを施すことで、家全体の断熱性能を高めることができます。
壁面の断熱リフォームには、グラスウールと呼ばれるガラス繊維でできた断熱材が使用されるケースがほとんどです。そのほかにも、発泡プラスチックでできたボード状の断熱材や古紙を再利用したセルロースファイバーなどの断熱材もあります。
費用相場は、1㎡あたり4,000円~です。家全体の壁を工事する場合は50万円ほどかかります。工期はおよそ一週間から四週間ほどです。
床面
床面は肌に直接触れる部分なので、断熱リフォームを施すことで足元から温めることができます。床材の種類にもよりますが、断熱施工によって表面温度が上がるので、床暖房が不要なほど温かくなります。
床面の施工には、主に発泡プラスチックでできたボード状の断熱材が使用されます。そのほかにもグラスウールが使用されるケースもあります。
1㎡あたり4,000円~となっており、家全体の床を工事する場合は40万円ほどかかります。およそ二週間から三週間ほどで工事完了します。
窓・玄関
家の中でも窓は、最も熱が逃げだしやすい場所であるとされています。逆に言うと、窓を補強することで大幅に断熱性を高めることができます。
また、断熱性が不十分な住宅は、窓に結露ができやすいとされています。断熱リフォームを施すことで結露の発生を抑制し、カビやダニの防止につながります。
窓の断熱リフォームには、既存の窓を交換する方法と既存の窓はそのままにして室内に内窓を増設する方法の2種類があります。窓の交換は高い断熱効果が期待できますが、外壁の補修が必要です。一方、内窓を増設する場合は外壁の補修を行う必要はありません。
窓のサイズにもよりますが、1カ所あたり5~20万円ほどかかります。交換する場合は1~2日、内窓を増設する場合は1~2時間ほどで完工します。
天井面
暖房によって温められた空気は軽いので、天井面から逃げてしまいます。天井面に断熱材を施し、隙間をなくすことで効率よく暖房を効かせることができます。
また、天井に断熱リフォームを施すことで、夏場も快適な室温を実現できます。直射日光を浴びた屋根の温度は60℃にも上るとされています。
その影響を受けて、室内の温度も上昇します。天井に断熱工事を行うことで、小屋裏の温度上昇を防止し、室温への影響を抑えることができます。
天井面への断熱リフォームには、ガラスウールやセルロースファイバーなどが採用されることがほとんどです。天井面には電気配線や下地材などの障害物が多いので、ボード状の断熱材は使われません。
1㎡あたり4,000円~で施工することができ、家全体の天井を工事する場合は40万円ほどかかります。およそ一週間から2週間ほどで工事完了となります。
まとめ
今回は、断熱リフォームについてくわしく解説しました。日本の住宅は9割以上が不十分な断熱性であるとされています。
断熱性が低い住宅は、外気の暑さや寒さの影響を受けやすく、健康リスクもあります。そこで、壁や床、天井などに断熱リフォームを施すことで、ヒートショックや熱中症などのリスクを低減できます。
断熱リフォームには大きく分けて、内断熱工法と外断熱工法の2種類がありますが、足場を組む必要のない内断熱工法がおすすめです。内断熱工法ができる場所としては、壁面・床面・開口部・天井面の4か所あります。
中でも窓などの開口部に工事を行うことで、高い断熱性を確保することができます。本記事が参考になれば幸いです。
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引用元:https://sml-support.com/lp
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